1961年ベルギーに設立された評価組織で、世界各国で販売されている製品の
品質向上をはかることを目的としています。毎年、世界の各地で開催されるコンテストでは、
製品の品質が専門家により分析され、4つの賞で評価されています。
五代目・田端薫が黒澤明監督の映画『羅生門』に感銘を受け「自分たちも世界の人々に愛され日本が誇れるお酒を造りたい」という想いからうまれた初代「羅生門」が1976年に発売されました。
その後試作を重ね習得した技術をもとに造り出した「羅生門 鳳凰」を1988年に初めてモンドセレクションに出品、金賞を受賞しました。
翌1989年には鳳凰をさらに磨き上げた純米大吟醸酒「羅生門 龍寿」を出品し、最高金賞ならびに最も高い得点を得た製品に与えられるパームリーブス賞(Gold Medal with Palm Leaves)を日本のお酒として初めて獲得しました。
1989年の初受賞より30年以上連続で最高金賞を受賞し続けている「羅生門 龍寿」。2003年には15年連続の最高金賞受賞を讃える国際優秀品質賞を日本で唯一授与されました。
さらに2021年には、スピリッツ&リキュールカテゴリー審査員賞(Prize of the Jury 2021)を受賞しました。2016年より新設された審査員賞は各カテゴリごとに審査員の満場一致で選ばれた1商品のみが授与される名誉ある賞です。
「羅生門 龍寿」をはじめとした羅生門シリーズは、日本国内はもとよりヨーロッパやアメリカ、中国、そして東南アジア等、世界各国で販売され、皆様に愛される日本酒になっています。
いよいよ酒造りが始まりますが、何か心構えはありますか?
―「世界の人々に美味しいと思っていただけるお酒を造ろう」という師である先代杜氏の想いを受け継いで、毎年仕込み(酒造り)を始めます。
今年もモンドセレクションへの出品が決まりましたが、今どんな気持ちですか?
― 特にモンドセレクションに向けて造っているわけではありませんが、世界的なコンテストですし、先代から連続で受賞しているのでプレッシャーはありますね。ただ、師の想いと自分の志を胸に毎日仕込みの作業に集中していると無心になるというかそのあいだプレッシャーはどこかへいってしまうようです。
モンドセレクションは毎年、私と蔵人への仕事への評価のひとつであると思っていますので、受賞の報告は何度受けても嬉しいのはもちろんですが、それよりもなんだかほっとしたという気持ちですね。